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統合失調症とは
統合失調症とは妄想や
幻覚といった症状が現れる病気の一つです。
厚生労働省の調査ではおよそ
80万人の患者数があると言われています。
単純計算では札幌市でも1万人程度の患者さんがいることになります。
決して珍しい病気ではありません。
男性の方が女性に比べて多いという報告もあります。
原因は他の精神疾患と同様、明らかではありません。
進学や就職、結婚などの環境の変化やそれに伴うストレスが契機とも言われています。
発症する年齢も比較的若い方が多いようです。
統合失調症の症状
他人が自分に対して悪意を抱いているという妄想や幻覚が特徴的です。
・すれ違う人が自分に危害を加えようとしているという妄想 |
・皆が自分を監視しているという妄想 |
・警察や他人に尾行されているという妄想 |
・自分の価値がないと言われているような幻覚 |
・自分の行動が監視・実況されているような幻覚 |
・脈絡のない、まとまりのない話をする |
・相手の言っている要点を掴めない |
・作業のミスや効率の低下 |
このような症状が続くと、何かをしようとしたり
他人と交流しようという意欲が低下し次第に日常生活にも支障を来すようになります。
著しい場合は、対人関係を閉ざしてしまうこともあります。
統合失調症の治療
妄想や幻覚を抑える抗精神病薬や
意欲や感情の正常化を
図る薬物が用いられます。
薬物は種類も多くそれぞれに
特徴がありますのでその方に
あった薬物を選んでいきます。
この選択には時間がかかる場合もあります。
そして最も大切なことは薬物治療が必要だと理解して治療を受けることです。
DSM-5統合失調症
A. | 以下のうち2つ(またはそれ以上)が当てはまる。それらは一か月のうちのほとんどの時間で存在する。少なくともその内一つは1~3でなければならない。 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1. 妄想 | ||||||||
2. 幻覚 | ||||||||
3. まとまらない話 | ||||||||
4. 非常にまとまりのない言動や緊張性の行動 | ||||||||
5. 陰性症状 | ||||||||
B. | 1つかそれ以上の重要な分野で、機能的な減損がある。例えば、仕事や、対人関係、セルフケア(発症前のレベルに比べ著しく下回る)。子供や思春期では、対人関係、学業、職業的な役割の中で、期待されるレベルに達することができない。 | |||||||
C. | これらの障害の兆候は少なくとも6か月は持続する。 | |||||||
D. | 統合障害、うつ病、精神病の特徴を持つ双極性障害などは除外される。 | |||||||
E. | これらの障害は、投薬、薬物乱用やほかの病状によって起因するものではない。 | F. | 自閉症スペクトラムや小児で発症したコミュニケーション障害の既往がある場合、他の必要な診断基準に加えて、妄想や幻覚が少なくとも1か月続くという統合失調症の追加の診断基準が必要となる。 |